経営分析

会社の経営状況を把握・分析するための方法に経営分析があります。
経営分析を行うと、会社の優れている点や弱点などを数値から把握できるため、自社の特徴を見出すことができます。
また、分析結果の変動値を比較することで、自社の経営状況の変化(よくなっている項目、悪化している項目)も発見することができます。

しかし、経営分析を行うときには注意しなければならない点があります。

経営分析を行うために一般的に使用されている指標(数式)を、形式的にそのまま用いても自社の経営状態を正しく表しているとは限らない、ということです。

第1に、一般的に使用されている指標(数式)により示される結果自体が自社の特徴から考えて使用するに適さない、ということがあります。つまりその指標(数式)自体が特定のある種の会社には使用できても自社には使用できない(すべきでない)、ということです。

第2に、指標(数式)に用いる基礎数値は通常決算上などの勘定科目を使用しますが、自社の勘定科目の特徴に注意しないと本来その指標(数値)が示すはずの結果とは異なる意味をもった分析結果が出てしまう、ということがあります。特に中小企業では決算数値の規模が大企業と比べると小さいので、自社の勘定科目の中に特徴的な内容のものが含まれている場合にその分析結果に与える影響が大きくなってしまいます。

経営分析は経営を行うにあたって有意義なものであることに間違いはありませんが、形式的な当てはめに陥るとその使用方法を誤ってしまいますので、十分にご注意ください。