在庫金額の計算
原材料や部品などの在庫は、基本的に先に入荷(入庫)したものから使います。しかし、倉庫に積み上げたりした場合には、先に入荷したものが下になってしまって取り出せずに、後から入荷して上に積み上げたものから使うことも少なくありません。
在庫の保管方法によって、計算方法が異なってきます。在庫の金額は、『数量×金額』で計算しますが、同じ原材料や部品でも入荷の時期によって単価も数量も異なることがあります。出荷のときも、入荷した数量にあわせて使うわけではありません。よって、いくらで入荷したものを、いつ、いくら使ったかは、これらを全て把握してないと正確に計算できません。
このため、一定の基準で在庫金額を計算するためにいくつかの方法があります。
数量は、入出庫のたびにすべてを正確に個数と量を計算する方法と、一定期間ごと(棚卸の時)に現在の現在値を計測する方法があります。単価は、個別の単価をすべて使用して決める方法(個別法)や、先に入庫したものを先に使用したとして決める方法などがあります。基本的には、実際に使用している保管方法(入出庫の管理方法)に合わせた方法を使うことになりますが、会計の面からは、1つの方法を継続的に使うことが求められています。
金額=数量(計算する期間の期首と期末の数量の差で求める)×単価
<単価の計算方法>
●個別方法
入出庫のつど、数量、単価を正確に計算する。
●先入先出法
先に入荷したものから先に使用したとして計算する。
●後入先出法
後に入荷したものから先に使用したとして計算する。
●移動平均法
入出庫のつど、平均単価を計算する。
●総平均法
期間中の総在庫金額(期首+期中)÷期間中の総数量。
●売価還元法
期末の在庫品の売価に原価率をかけて計算する。
●最終仕入原価法
最後に仕入れた原価を在庫単価に使用する。
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