【会社の設立】

会社は、定款の作成、設立登記その他の手続を完了することにより、法律上当然に成立します。
つまり、法律で定められた手続を行い、法務局において設立登記手続を済ませるだけで会社の設立手続は完了となり、会社として有効に成立したことになります。
会社の具体的な成立時期は、設立登記を完了したときです。登記制度は、公示が本来的な目的のものですが、<会社法>は設立登記を会社の成立要件としているため、設立登記により会社は初めて権利能力を取得し法人格を得ることになります。
ここで権利能力(法人格)を取得するという意味は、法律の適用を受けることのできる資格を得る、ということです。法律の適用を受けるということは、例えば契約の当事者となったり、法律上の権利を主張したりすることができるようになる、ということです。
法律の適用を受けるためには権利能力を有していなければならず、権利能力を有するものは人(個人)と法人(会社など)のみとされています。
例えば、車は物なので権利能力を持つことができません。従って、権利能力を持たない車自体が自分の権利を主張することはできず、代わりに車の所有者である人が自己の車に対する所有権に基づいて車に関する法律上の権利を主張することになります。

以上のような権利能力(法人格)を、<会社法>では会社は設立登記によって得るとされているのです。

ちなみに会社がある事業を営むに際して所轄官庁などの許可や免許を必要とすることがあります(例えば、派遣業許可など)。しかしこの許可などを得ることは会社の成立要件ではなく営業開始の要件です。
会社の成立要件そのものである設立登記と、設立登記により成立した後の会社がその事業を行うことができるための要件である許可や免許とは異なるものです。